現代に甦るテンモンの血
皆さんおはようございます。
本日はシュヴァーンについてです。
この馬は41年前にオークスを制覇したテンモンという馬の血をひいてる馬です。
青森生産馬である当馬
父アルデバランⅡ
母ドリーミングバード
母ドリーミングバードは繁殖として頑張っており、子供達は中央で7頭も勝ち上がってます。
↓募集時の写真
シュヴァーンはこの時期のデビューなのでお分かりかと思いますがとても順調とは言えませんでした。
調教開始後らトモは緩く、コーナーのときにもたれるという課題があり、5月に左前の付着部炎、9月にザセキ、痛みに強い馬のようで我慢してしまう馬なのでじっくり慎重にすすめておりました。
移動が決まったのが2歳10月。移動先は栃木県のトゥモローファームでした。
移動してからは乗り込みをすすめ、じっくり着実に進歩していきました。
3月11日、松山厩舎に入厩
↓入厩前のシュヴァーン
入厩してからはゲートが思うように上手くいかない日々。それでも根気よく練習をします。
4/2 原騎手にまたがってもらい無事合格することができました。
ゲートに合格してからも苦難の日々
今度はトモが弱い為、ブレーキが効かないとのことでこちらの改善に取りかかります。
改善してきたと思ったら今度は脚が浮腫、レントゲンチェック。ここは異状なしの診断でした。
調教で乗り進めていくもなかなかタイムが出ない日々
そんな日々に変化が
4/28
美浦・松山将樹厩舎にて調整中です。
松山調教師「今朝シュヴァーンはWコースで併せました。5F70.0-54.9-39.3-25.4-12.5直線は気合いを付けられながら一杯に追われました。これで来週はもう少し動けてくると思います。弱さがあり、なかなか進められなかったこの馬がWコースで70-40をやれる日が来るとは感慨深いです。引き続き左前のソエには注意しながら進めていきます」
70-40をこなせるようになりました。先生が感慨深いというのも無理はありませんね(笑)
一杯に追われてもタイムを出せなかった馬が出せるようになったのですから。私も感慨深かった(笑)
正直アカンなぁと思っていた時もありましたからね。
5/5
美浦・松山将樹厩舎にて調整中です。この中間は1日に坂路で時計を出し、5日にウッドチップにて併せ馬で追い切られました。
松山調教師「今朝Wコースで併せました。5F68.2-53.1-38.4-24.4-12.1馬場状態が良かったので直線は一杯にやりました。この1本で動きも変わってくると思いますので、来週の追い切り次第ですが、馬なりでこれぐらい走れるようなら、ソエが我慢出来ているうちに、来週東京のダートでデビュー出来るかもしれません。仮に来週デビューの場合、ダート1300か1400で良いと思いますが、ジョッキーはちょっとしっかり最後まで追ってくる体力のあるタイプが望ましいと思っています」
5/7
美浦・松山将樹厩舎にて調整中です。
松山調教師「来週日曜の東京1400ダートで木幡巧也に依頼しました。諦めずに追ってきてくれると思います」
いよいよデビューへ向けて騎手も決まりました。
5/11
美浦・松山将樹厩舎にて調整中です。この中間は11日にウッドチップにて併せ馬で追い切られました。
松山調教師「今朝Wコースで最終追い切りを併せ馬でやりました。先週びっしりやりましたので、今朝はちょっと余裕がありました。5F67.4-52.3-37.9-24.3-12.1やるだけの事はやれたと思いますので、ジョッキーは木幡巧也でダート1400に想定を入れさせていただきます」
5月15日(日)東京1R 3歳未勝利 ダ1400m戦に木幡巧也騎手騎乗でデビューを予定しています。
やれる事はやった。先生のこの言葉に嘘はなし
手を尽くしデビューとなりました。
5/12 東京1R 3歳未勝利 ダ1400
いよいよデビュー戦。パドックの評価はまさかの推奨入り!!確かに状態はよく見えました
募集時当時のあの姿はなく、凛々しく力強く歩く姿に驚きました。デビュー戦とは思えないくらい堂々と歩けてましたね。
そしてレースへ
スタートは上手くいかず後方の位置取り、木幡Jが手を動かし進めていきます。
それでも前との差は縮まらず、コーナーの位置で置いていかれ木幡Jが鞭を打ちます。
あーこれはシンガリ負けかな?と思って見ておりましたがここでシュヴァーンにスイッチが入る
通常なら画面から消えるはずシンガリのシュヴァーンが画面に写り続けるのです
え?と思いましたね。そしてラスト200m付近からギアが入り本来のスピードを見せたシュヴァーン
残り150mからまさかの6頭抜きで7着でゴールしております。
レース後の更新です。
5月15日(日)東京1R 3歳未勝利に出走し7着でした。
松山調教師「スタートはやはり経験馬相手だと見劣りするといいますか、元々パンとゲートを出られるタイプの馬ではないので、ジョッキーには恐らく立ち遅れるだろうから3コーナーまでには馬群に取りつくようにと伝えていたんですが、思っていたよりは道中付いて行けていたなと言うのが正直な所です。道中は押っつけて行かないと離されるような雰囲気だったので、ずっと少し仕掛けながら追走して、4コーナー回った時は、ここまでずっと仕掛けながら追走してきたのでジョッキーもこれはヤバいかもしれないと思ったらしいんですけれども、逆に直線向いて直線半ばくらいからググっと来るところがあったので、レース経験がない分道中は馬が躊躇というか、訳が分からず走っていた所があって、やっとレースを理解したのが直線半ばからだったのかなという感じですね。ジョッキーは「最後はグーっと伸びてきたので、使って次は変わってくると思います。砂を被るようなポジションでずっと走っていた訳ではないのでキックバックに関しては分からないですが、直線に入って砂が飛んできてもそんなに躊躇していなかったようなので馬群の中に取りついたとしてもずるずる下がって行く感じではないと思います。次はもう少しゲートも出れると思いますので東京1400くらいで丁度良いと思います。」と話していました。デビュー戦としては上出来だったと思います。距離については今日の競馬を見ると距離を伸ばして良さそうというイメージも湧くかとは思うんですが、芝スタートになる東京1600だと芝部分で置いていかれてしまうかもしれないという懸念がありますので、どうしても後ろの蹄が立っている形なので引っ掛かりがない分芝だと空回りしてしまうんじゃないかというイメージがありましたので今回ダートスタートの1400で使わせて頂いたんですけれども、そういった事も含めて考えると芝の部分で後手を踏むくらいならダートスタートでしっかりと流れに乗れた方が良いんじゃないかと思いますし、ジョッキーも1400で良いんじゃないかと話していましたので、次も1400で準備したいと思います。脚元だけ心配していたんですが、上りの歩様は今の所問題ありません。あとはしばらくしてからソエの方が反応なければ良いなという所です。ここまで時間がかかってしまってどうなるんだろうと思った時もありましたが、今日は内容としては上出来だと思いますし、使っての上がり目もあると思いますので、次また頑張りたいと思います。」
先生の熱いコメント。
迷いがあるなかで進めていたが、今回のレースで先行きの見通しがたち、確信を持つことが出来た希望あるコメントです。
私自身7着でしたがレース後は興奮しました。
こんなにいいレースをすると思ってなかったので。
ちなみに上がりは36.3で最速でした。
先生も騎手もいっておりますが次走が非常に楽しみな馬です。
レース翌日以降何も起こらないことを願いつつ次に期待したいとおもいます。
それではまた。
※クラブより転載・記載の許可をいただいております。